この記事では、ラテン語由来のカッコいい英単語を紹介します。
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vice versa
「バイスバーサ [vaɪs ˈvɜː.sə]」と発音します。「その逆もしかり」という意味のフレーズで、覚えていると結構便利な単語です。
It’s very difficult to translate Japanese into English, and vice versa.
日本語を英語に翻訳するのはとても難しく、その逆(英語から日本語)もしかりである。
bona fide
「ボウナファイディ [bəʊ.nə ˈfaɪ.di]」と発音し、「真の」や「正真正銘」という意味で使われます。要は real をカッコよく言い換えたものです。例: a bona fide star: 真のスター
ところで、いっとき日本でもこの単語が話題になりました。それは2020年7月12日の巨人対ヤクルト戦で、一塁走者の巨人パーラーのスライディングが守備妨害と判定された時に「『ボナファイド』を適用して…」というアナウンスが場内を流れたようです。これは、”a runner has to make a bona fide slide.”(ランナーは真のスライディングを行わなければならない)という野球規則の事を指しています。
alma mater
「アルママータ [ælmə mɑːtə]」と発音します。直訳すると “nourishing mother” 「(才能などを)はぐくむ母」 で、実際は「母校」と言う意味になります。日本語でも「母」と言う言葉が使われていて面白いですね。自分の母校を誇りに思っている人は、母校を訪れたことをカッコつけて “I visited my alma mater” なんて言ってみるといいかもしれません。
I feel very honoured to return to my alma mater as a lecturer.
大学講師として母校に戻ってきたことを大変光栄に思う。
(the) status quo
発音は「ステイタスクオ [steɪ.təs ˈkwəʊ]」、意味は「今の状況、現状」です。要は、the current/present situationをカッコよく言い換えたものですね。
per se
「パーセー [pəː ˈseɪ]」と発音し、「それ自身は」という意味です。by itself をカッコよく言い換えたものです。
The idea was not very unique, per se.
そのアイデア自身は、それほど独自なものではなかった。
prima facie
「プライマフェーシ [praɪ.mə ˈfeɪ.ʃi]」と発音します。直訳は “at the first appearance(一見で、初見で)” です。法関係の文脈では「(反駁されないかぎり)明らかな」や「一見しただけで自明な = self-evident」という意味で、副詞または形容詞として使われます。
(例 )
“prima facie illegal”:明らかに(矛盾や合法の根拠が提出されないかぎり)違法だ
“a prima facie evidence/case” :自明な、立証するのに十分な証拠、ケース
sine qua non
ローマ字読みで「シネクワノン [sɪn.eɪ kwɑː ˈnəʊn]」と発音し、「必要不可欠、なくてはならないもの」という意味です。an importat/necessary/indispensable thing をカッコよく言い換えたものです。
Perseverance is a sine qua non of success
忍耐力は成功するためになくてはならないものだ。
e.g.
これは文の後に具体例を出す時に使われる単語で、ほぼ “for example” と同じ意味です。例えば、 “I like fruits, e.g. apples and oranges”. で「私はフルーツが好きだ、例えばリンゴやオレンジが」という意味になります。これと、次の i.e. は覚えておくと(論文などフォーマルな)英語を書くときに非常に便利な表現です。ちなみに、イギリス英語では e.g. の前にコンマを入れ (, e.g. apples and oranges) アメリカ英語は後に入れる(e.g., apples and oranges)ことが多いようですが、結局は好みの問題かと思います。
i.e.
先ほどの e.g.と似ているのですが、こちらは直前の表現をより具体的に言い換える時によく使います。 例えば、 “I’ll leave my home country, i.e. Japan” で「私の母国、つまり日本を去るつもりだ」という意味になります。
おまけ: hubris
「ヒューブリス [hjuːbrɪs]」と発音します。これはラテン語ではなく古代ギリシャ語由来の単語で、「過大なプライド、自信」という意味です。元々は「神を冒涜するような傲慢さ」という意味だったようですが、現在ではより一般的な意味として使われています。
The catastrophe was created entirely by the government’s hubris.
この大惨事は完全に政府の傲慢さによって引き起こされたものである。
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