以前、12 Japanese Words Rooted in 茶 (cha) and Japanese Tea Cultures の記事で「お茶を濁す」の意味を解説したときに少し英訳で苦労したので、今回記事にまとめました。
「お茶を濁す」の意味
「お茶を濁す」は「その場しのぎの対応で誤魔化す、その場をやり過ごす」という意味ですが、さらに細かく見ると2つの用法に分類できます。
1. 申し訳程度、その場しのぎの対応をして誤魔化す
例:政府への批判が高まる中、責任者に軽い処罰を与えることでお茶を濁した。
2. (質問などに答えずに)口先で誤魔化す、曖昧なことを言って避ける
例:恋人はいるかと聞かれ、「うーん、どうなんでしょうね?」と言ってお茶を濁した
英語では、一つの単語でこれら2つの意味を表すのは難しいので、別々に訳したいと思います。
「お茶を濁す」を英語で
「お茶を濁す」直訳すると”make tea cloudy/muddy” ですが、もちろんこれでは通じません。以下、上で説明した2つの意味を表す英語表現をそれぞれを紹介します。
1. その場しのぎの対応
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a makeshift/a makeshift solution
makeshiftは「その場しのぎ、間に合わせの(もの)」という名詞、形容詞です。例えば、段ボールをテーブルとして一時的に使えば、それは makeshift table です。tentative (暫定の、仮の)という単語と意味が近いです。
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a quick fix/a quick-fix solution
quick fix は直訳すると「素早い修繕」ですが、実際は「根本的な問題を解決しないその場しのぎの解決策」という意味です。
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band-aid solution
文字通りでは「バンドエード解決法」ですが、こちらも比喩的に「傷口に絆創膏を貼っただけで根本的な怪我(問題)は解決しない解決策」という意味になります。ただ、band-aid という単語がアメリカ英語のものなので、イギリス英語ではあまり使いません(イギリスでは、(sticking) plaster と言います。)
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do something to show that one has dealt with the problem/situation
全体で「問題・状況に対応した事を示すために、〜をする」という意味です。もし「申し訳程度の」や「やった感を出すために」という意味を表現するのであれば、このように文で表現するしかありません。
2. (質問などに答えずに)曖昧なことを言って誤魔化す
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evasive
evasive は「回避的な、逃げるような」という意味の形容詞で、 質問等に直接答えずに御茶を濁すイメージです。例えば、「歯切れの悪い人、回答」は “evasive person/answer” と言います。ちなみに、evasiveと意味が近いにelusiveという単語があり、こちらは「中々捕まえられない」というイメージです。例えば、ヌメヌメしたウナギをイメージするとわかりやすいでしょう(実際にelusive eelsと言ったりします)。
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ambiguous
ambiguousは「曖昧な」という形容詞で、ambiquous answer で「曖昧な答え」という意味になります。
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avoid/dodge (the main topic/issue/subject/answering questions)
「さける」「よける」という意味の動詞 avoid/dodge を使ってこのように表現することもできます。dodge はドッジボールのドッジです(ボールを避けるゲームなのでdodgeballです)。
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